2010年12月15日

流星群

双子座の流星群を見てきた。ニュースでは14日の午後8時くらいに流星活動のピークがくるというということだったが、8時では南の空に明るい上弦の月が出ていて明るすぎたので、少し待つことにした。といっても15日未明まで待てばよかったのだと思うが、楽しみにしていたので、うずうずして待ちきれずに、10時半くらいに自転車で山のほうへ向かって出かけてしまった。川沿いの歩道に自転車を止め、川岸に降りていってしばらく空を眺めていたのだが、辺りも月もかなり明るく、空が白っぽく見えた。やはりちょっと早すぎた。

こんなところで星を見ている人など誰もいないので、コンクリートのベンチに仰向けになって星を眺めてきた。雲の流れが速く、星座がどんどん南へ動いていくように見える。流れ星は強い光を帯びた大きいのも、青白く細く優雅なのも見えた。大きく弧を描いてオリオン座を横切っていったのもあった。
しばらくたって近くの運動場の明かりが消え、それからまたしばらくして月が雲に隠れて空が黒くなった。仰向けになって見ている真上の空が最も暗く、目を下に向けると徐々に明るくなってきて、川べりの木々は切り絵のようだ。自分が半球の底に寝ているような感じがする。
いろいろなことを思い出したり願ったり考えたりしながら空を見ていたが、願い事を唱える暇などあるはずもなく、あ、と思ったらもう流れ星は消えていて、見えたことだけがあとから確認される。流星は、願って現れるはずもないし、双子座の方角とは全然違う西側に飛んでいたりもした。そんなことはわかっているつもりでも、大きいのが見えると、もっと長くて大きいの見えないかなあと思ってしまう。流れ星が飛んでいてもいなくても圧倒的に超然としている星空を眺めているというのに、私ときたらまったく欲深いことだ。

じっとしているのだけは得意だから何時間でも見ていたかったのだけど、道路を挟んで谷のようになっている川からの風がなかなか強くてしかも冷たく、気温もどんどん下がってきて、1時間半くらいで震えがきてしまったので帰ってきた。もうちょっと見ていたかったな。

思った通りにはいかないね、という当たり前のことを感じてなんだか可笑しくなってしまった。

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